第11章 恋焦がれて※

それでもまだ期待するように疼く下半身を、平常心で抑えつけ、舌先を音羽の耳から、耳下、首筋へと走らせる。

そして、音羽に背中を向けさせると、寝間着の肩を捲り、そこに静かに口づけた。そのまま衣服を脱がせながら、少しずつ露わになっていく白い背中に口づけを落としていく。

「はぁん……、んぅ…、」

優しく喰むように背中に口付けられ、その熱さと刺激に、音羽の背中が震えるように微かに仰け反る。

そのまま布地をゆっくりと下げ、音羽の腕に絡んでいた袖を剥がすと、真っ白な背中が全て露わとなる。その瞬間、その艶めかしいほどの美しい曲線に視界が奪われる。

堪らずにその細い腰に手を添えて引き寄せると、近づいた腰の窪みに口付け、舌を這わせた。

「ひゃぁっ……、」

突如音羽の身体に走る、ゾクゾクと全身の毛が逆立つような刺激に、思わず声が漏れ、背中が大きく仰け反る。

「錆兎っ……それ…、だめっ！」

「駄目じゃないだろ？こんなに反応させて。…お前って、結構感じやすいよな？」

「違っ…、それは…錆兎が……、」

「ん？……俺？」

「……触って…る……から……、」

その瞬間、下半身がズキンっとひどく痛むように疼き、錆兎はその痛みに顔を顰めた。

「お前な……、」

本当に毎回、無自覚に煽ってくる。

「余り、俺を興奮させるなよ。」

今すぐに繋がりたい気持ちを抑えて、音羽の腰の辺りに引っかかっていた布地を剥がす。すると、白く引き締まった、程よい肉付きの臀部が露わとなった。

「ちょっと……やだっ……、」

最後に身体に隠していた布地も取り払われ、一気に羞恥品がこみ上げる。