第11章 恋焦がれて※
あんなに声を押し殺して、頑張って耐えてきたと思ってたのに、錆兎には全て見抜かれていたのか?そう思うと……、
(恥ずかし過ぎて、顔から火が出そうっ!!)
恥ずかしさに顔を手で覆う音羽。その姿に、嗜虐心がまた沸々と湧き上がる。錆兎は音羽の耳元に唇を寄せると、その柔らかな耳たぶを優しく甘噛みした。
「きゃっ…、」
小さく反応する音羽の耳元で小さく囁く。
「でもまだだ。もっと、お前の感じるところ、身体中…全て知りたい。」
錆兎は耳の淵にゆっくりと舌先を這わせながら、音羽の身体の横に寄り添うように移動すると、浴衣の紐を手に取って引いた。
紐はシュルっと音を立てて解け、寝間着の前がふわっと開くと、音羽の隠されていた白い肌と、弾けるようにプルンと揺れる膨らみが露わになる。
「あっ…、」
一瞬、恥ずかしげに音羽がたじろぐが、すぐに耳の中に入り込んできた錆兎の舌の刺激によってかき消され、ビクビクと身体を震わす。
「やぁ…、耳……、」
耳元で感じる錆兎の熱い吐息音と、卑猥な水音に脳内を侵され、頭の中が真っ白になる。
「ここも良いのか?」
「違うっ…、そういうわけじゃ……んぅ…、」
気持ちいいのかと聞かれれば、何かわからない。ただ耳の中をヌルっとした熱くて柔らかい物体が蠢く度に、身体の芯が疼いてくる。
(なにこれ…、身体が…凄く熱い……、)
錆兎の腕の中で、音羽が小さく震える。
(……可愛い。)
錆兎の動き一つ一つに敏感に反応して、戸惑い、吐息荒くして震える姿に、興奮が収まらない。
錆兎はつい先程、耐えきれずに風呂場でしてしまったことは正解だったと確信した。
あれが無ければ、こんなにも可愛い姿の音羽をじっくりと堪能することは叶わなかっただろうから。