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【鬼滅の刃】水鏡之人【錆兎】

第8章 音柱の任務と蝶屋敷の女主人





「鬼殺隊の子達は、その経緯から大人びた子達が多いから、勘違いしてるかもしれないけど。知識もそんなにない、まだ未熟な二人が関係を持ったのよ?準備もなく、ただ感情に任せた行きずりの行為なんて、女の子の体にどれだけ負担があると思う?」

そう怒りを含んだ表情で、人差し指を錆兎に向けると、カナエは言葉を続けた。

「しかも戦いの後で、身体は傷だらけでボロボロのままなのに、それを外でなんて、衛生面だって悪かっただろうし。それに女の子の体には、周期があるのよ?妊娠の可能性だって、捨てきれない。」

そう言われて、錆兎の背中に一気に冷や汗が流れ始めた。

(…やばい。俺、何も考えてなかった。)

何も言えずにいる錆兎に、カナエは『やっぱりね?』と言わんばかりに、呆れたように軽く鼻を鳴らした。

「文句を行ってやろうと思ったけど、音羽に止められてね。様子を見ることにしたの。それでもし、錆兎くんが他の女の子にも手を出してたら、迷わず実行出来るようにって、しのぶに頼んで毒も用意してたのよ。……ほら、さすがに腕力じゃ敵わないじゃない?毒なら、蝶屋敷の薬に混ぜて、出せるから……、」

そう笑顔で話すカナエを見て、錆兎の顔から血の気がさぁーっと失せていく。

(…こいつなら、やりかねない。)

笑顔でその薬を出すカナエが想像して、錆兎は身体を震わした。

「でも錆兎くんたら、全然女性の匂いがしないんだもの。あら?これはもしかして?って、思ってね♡」

自分の想像通りの結果になったと、カナエが満足そうに微笑んだ。

しかし、微笑むカナエとは反対に、錆兎は「はぁ…」っと、大きくため息を着くと、恨めしげな視線でカナエを見つめた。

「だが、やっと自分の気持ちに気付いて、素直に気持ちを伝えたのに、お互いに同じ気持ちだと確認しあったはずなのに……、なぜかアイツに今、避けられてる。」






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