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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第31章 耳掃除をしよう(春日山勢)


信玄「幸村、そこに立って姫の視界を塞いでくれ。
 このまま謙信が用意していた部屋に移る」


手をよけられて視界が明るくなった途端、信玄様に抱きかかえられた。


幸村「こんな虫1匹で大騒ぎしなくてもいいじゃないんですか」

信玄「虫1匹でも嫌なものは嫌なんだよ。な?舞」


優しく問われて私はこくこくと頷いた。


「絶対嫌です!!それにあの虫を1匹でも見かけたら最低でも100匹居ると言われているんです。うぅ、口に出しただけで鳥肌が…」

幸村「……最低100匹は多いな。謙信様に報告して虫退治してもらうか」

兼続「直ちに報告して手配する。舞、驚かせて悪かったな」

「え?えぇ……信玄様が助けてくださったので大丈夫です」

信玄「俺もたまには役に立つだろ?」


茶目っ気たっぷりにウインクされて、私はプッと吹き出した。
信玄様はいつもこうやって本気の自分を隠しているに違いない。


「たまにどころか今日は助けて頂いてばかりです。さっきは本当にありがとうございました。
 部屋を移ったら耳掃除の仕上げをさせてくださいね」

信玄「ああ、お願いするよ。ここは3人に任せて今度こそ2人きりだな」


謙信様のブリザードが脳裏をよぎったけれど、助けてもらったんだし、まあいいか!と気にしないことにした。


「またアレが出た時はお願いします」

信玄「全力で守ってあげるから安心しなさい」


急に大人びた口調になった信玄様にドキリとして、部屋を移る間、ずっと胸の高鳴りが治まらなかった。




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