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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第30章 魔女の薬(兼続さんルート)(R-18)


謙信の願いも空しく時は過ぎ、越後の姫は兼続の元へと輿入れした。

祝言の宴では始終謙信は渋面で、周りがなだめすかしてなんとかお祝いムードを持ち直した。

そうして盛大な宴の最中、二人に珍しいお祝い品を贈った者が1人…。


佐助「はい、これ結婚のお祝い。
 この時代では珍しいチョコレートだ。
 あ、でもこの時代の人達はカフェインとか色々耐性がないから舞さんが1人の時に楽しんで」

「ありがとう、佐助君!」

兼続「……ちょこれーと?」


舞が持っている箱から漂う香りに兼続が興味を示した。
夫になった男の興味を無下にできない舞は、佐助の忠告を無視してしまった。

それもこれから初夜という大事な時を控えているというのに。


「佐助君は一人で楽しんでって言っていましたけど、兼続さんも食べてみますか?
 カフェインは緑茶にだって入ってるし、大丈夫だと思います」


一口サイズのチョコレートを兼続に渡したあと舞は躊躇いもなく口に含んだ。兼続もそれを見てチョコを口に放り、慎重に舌の上で転がしている。


「滋養強壮があるので外国では薬として扱われていたこともあるんです。
 カロリー…えー…熱量?があるので軍隊や登山する人が非常食として持ち歩いたりもするんですよ」


軍隊の非常食と聞いて兼続の興味はより強いものになり、舞も久しぶりの魅惑の甘味に舌包みを打った。

何とはなしに食べたチョコレートだったが、若夫婦の務めの刻限となり、部屋に着いた頃、兼続に顕著な変化が現れた。


兼続「やたらと目が冴えてきたんだが。
 それに……変な気分だ」

「目が冴えてきたのはカフェインのせいかと思いますが、変な気分って、どんな…?」

兼続「……あの夜のような…、あそこまで強烈じゃないが勝手に昂ってくる…」

「えっ!?わ、私は全然そんな感じしませんけど!?」


そう言い放った舞だったが、ふとチョコレートについての記憶を思い出した。

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