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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第30章 魔女の薬(兼続さんルート)(R-18)


謙信「捨てると言わず大切にしまっておけ。
 思い出したとて兼続に対しても、故郷に対しても懺悔の気持ちを持つ必要はない。
 なんなら喧嘩の腹いせにあちらに帰り、兼続を焦らせてやれば良い」

「ありがとうございます。そう言っていただけて少し胸が軽くなりました」


この部屋に来た時よりも舞の表情はいきいきとしていて、それだけで謙信の目には世界が華やいで見えた。


謙信「俺の目から見てもお前たちは愛し合っているように見えたのでな。
 お前が了承しない理由が、俺にあるのではないかと勘違いをした」

「謙信様が私のお父様になってくださるなんて、とても嬉しく思っております。
 こんなにも頼もしく、心強い方はおりません」


戦国武将で1位、2位の人気を争う人が父になろうと言ってくれたのだ。提案を受けた時、舞は聞き間違いじゃないかと『え?え?え?』と3度も聞き返したほどだった。


謙信「義理の息子も娘も居るが、舞が娘か……悪くないな」

「娘になった途端、すぐにお嫁に行ってしまう親不孝な娘ですよ?」


舞は冗談で言ったのだが、満足そうにしていた謙信は途端に顔をしかめた。


謙信「む…。舞を可愛がりたいのにそれはつまらん。
 いっそ俺が婚姻の許可を出さねば良いか…」


何やら不穏なことを考え始めた謙信に舞は慌てて仲裁に入った。


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