第30章 魔女の薬(兼続さんルート)(R-18)
そういえば兼続さんを褒めても素直に受け取ってくれたことがない。こちらは褒めたつもりでも苦々しいというか傷ついた表情をするから何故なんだろうって、いつも思っていた。
今は表情も見えないし兼続さんが黙ってしまったのなら、この話はまた後にしよう。
「薬を知らないんですから解毒方法に見当もつきませんね。
口づけの続きをしましょう?薬の効き目がなくなるまでずっと…」
兼続「いつまで続くかわからないぞ?」
話題を変えたのに気づいたかはわからないけれど、兼続さんはあっさりと沈黙を破った。
キスがたくさん降ってきて、私は身体の力を抜いて受け止めた。
兼続「酷く抱かれたのに懲りないやつだ」
「はっ……んっ、私が媚薬で苦しんでいたら兼続さんは助けてくれるでしょう?
それと同じです………ぁ」
深い口づけに舌下の奥まで舌が入り込んできて、唾液を啜り、今度は舌を執拗にすすった。
じゅっ、じゅっ、ちゅ……
唾液が溢れるそばから兼続さんに吸いつくされるという淫靡な行為に酔いしれる。
私の顔を固定している手がとても熱くて、もしやと彼の肌にふれるとそこも熱っぽく湿っていた。
押し入れの中はそんなに熱くないから、こんなに汗ばんでいるのは薬のせいだ。
絡みつく舌が貪欲に口内を荒し、左右の胸は果汁でも絞りとるかのように強く揉まれた。
私に触れたかったのだと、早急な愛撫から兼続さんの焦燥を感じ取れた。
(ずっと我慢していたんだ…)
私を休ませなければと話をしている間も、欲を、それもただの欲ではなく、媚薬に生み出された欲望を抑えていたのだと思うと、気がきかなくてごめんなさいと謝りたくなる。
もう我慢しないでと想いを込めて舌を絡めると、キスがどこまでも深まった。
兼続「舞……、はぁ……、ここはどうなってる…?」
「あっ………」
ひざ掛けがわりに使っていた借り物の羽織がどけられて、乱れた裾から直接太ももを撫でられた。
すぐさま太ももを通り過ぎた指が陰唇を割る。クチュクチュと音をさせて入り口を慣らしたと思うと、そのまま指が差し入れられた。
兼続「濡れてる。すぐに挿れても良さそうだな」
喉を鳴らす音がして、長い指は隘路の具合を確かめるべく出し入れを繰り返した。