第30章 魔女の薬(兼続さんルート)(R-18)
兼続「どんな姿でも、例え汚されてもお前が綺麗であることは変わらない。
お前が好いた男が綺麗だと言っているんだから綺麗だ。それ以外にないだろう」
「珍しく優しい…」
舞は顔をくしゃっとさせて更に泣いた。
(慰めて泣かせるとは……)
不甲斐なさに波打つように感情が揺れ、衝動的に舞の唇を奪った。
「んっ!?………ふ」
泣いていた舞は、最初驚いていたが、すぐに身を任せてきた。
(どういうわけか今夜は上手く話せないな)
得意の弁舌は機能せず、舞に伝える術は行動のみ。
「ふっ……ん!」
深い口づけを施しながら片手で体を弄った。
もうさっきまでのような生ぬるい触れ方ではなく襦袢の袷から手を入れ、じかに肌に触れる。
布の邪魔がなくなると乳房はヒタリと手の平に馴染み、形も鮮明に伝わってきた。
「あ、ん…」
兼続「っ、はぁ……触れたかった…ずっと……」
やわやわと揉みしだくと尖りが当たり、指でつまんで弄ぶと素直な身体が恥じらいながら跳ねた。
兼続「……たまらない…、食べさせろ…」
ちゅうっ!
「ああっ、んぅ……!」
胸の頂に吸い付くと舞の口から甘やかな声が漏れた。鼓膜に届いた声が腹の底を疼かせる。
むさぼる前に言うことがあるだろうに、舞を暴く手が止まらない。
濡れた襦袢の紐が摩擦を起こして、普通に引っ張っただけでは結びが解けなかった。
(邪魔だ)
力任せに引っ張ると、粗野な行いに舞が体を震わせた。
兼続「強く引きすぎた。驚かせたな…」
伝えるべき言葉を喉奥に待機させたまま、後から来た言葉がスルリと口から出る。
舞は嬉しそうでいて、何か…そう、寂しさのようなものと葛藤して小さく笑った。
「媚薬のせいでも…兼続さんに触られて嬉しいです。
どんな理由でも、1度でいいから兼続さんに抱かれたかった」
兼続「っ!」
話術など一切ない、ありのままの言葉は凄まじい威力で胸を貫いた。
もうここまで心を掴まれてしまったら後に引けない。
見守るだけで良いなどと温い手は打てなくなり、謙信様に慰めてもらえと口が裂けても言わない。
早く言わなければ。
憧れが好きに変わったのだと。