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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第30章 魔女の薬(兼続さんルート)(R-18)


視線で訴えると謙信様は蹴飛ばそうと浮かせていた足を下ろした。


謙信「慈悲深い女だ。しかしこの男のせいで今宵はここで寝る気になるまい?
 兼続の部屋にも続き部屋があるはずだ。案内するから舞はそちらで寝るといい」

「わかりました。助けてくださってありがとうございました」

謙信「いや、違うほうを相手していて助けが遅くなった。
 俺こそ守りきれなくて悪かった」


自分の荷物をまとめながら『違うほう?』という顔をすると謙信様が薄く笑った。


謙信「この部屋に舞が居ると突き止めた輩は、この男だけではないということだ。
 兼続の部屋に行く間も尾行されぬように行くぞ」

「……はい」


謙信様が先に立って襖を開けてくれて、廊下の様子に目を瞬かせた。

ぱっと見で何人いるかわからない人数の男達が折り重なって倒れていた。


(っ、こんなに?)


謙信様が言っていた『違うほう』は予想以上の人数だった。

乱闘していた気配や物音がしなかったのは、謙信様だからなせる技なのか…とにかく倒れている人数の多さに生きた心地がしなかった。


(私を襲うためにこんなに来たの?)


謙信様は青ざめた私の背を優しく押して、兼続さんのところまで案内してくれた。


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