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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第29章 ぬいと私~愛の告白は大声で~(謙信様:誕生祝SS2024)


「我慢しようとする前に何でも相談してください。
 私のために変わってくれようとしてくださるのは嬉しいですが、苦しんでまで変わって欲しいとは思いませんから」

謙信「舞………。ありがとう。
 俺は変わらねばならないと思いながら変わりたくない、何故変えなくてはならないのかと考え続け、納得できる答えを出せなかった。
 このままで良いと言うなら、そうしたい。今のまま舞を愛したい」


無理にでも変わろうと閉じこもってまで苦しんで、本当に謙信様の愛は深い。

周りを巻き込んでしまうのは少々困った人だと思うけど。


「いつもの謙信様に戻って良かったです。自信持ってくださいね。
 私は『え!?』『うそ!?』『わぁ!?』って言いながら、心のどこかで楽しんでいるんです。
 好きなように生きてください。置いていかれないよう、私がついていきます」

謙信「それでは舞が大変ではないのか?」

「そうでもないです。先程も言いましたが謙信様と居ると楽しいので。
 多分ですけど、ここにいらっしゃる皆さんもそう思っていると思いますよ。
 謙信様も佐助君や信玄様達と一緒に居て楽しいと思いませんか?」


言葉を重ねる毎に謙信様は自分を取り戻していく。


謙信「楽しいか……そう言われれば、ここ数日つまらなかったな」

「謙信様、楽しいの反対語はつまらない、ですよ。
 皆と会わなかったからつまらなかったのではありませんか?」

謙信「……そう考えると癪だ」

「ふふ、素直になってください」


意地を張る謙信様がおかしくてクスっと笑ってしまった。

この人の手の中にも幸せがある。

きっと私と出会う前の謙信様も、本当は持っていただろうもの。

どんなに探しても見えないもの

意識しないと気づかないもの

何気ない一日が幸せだということも、

いつも居る人がそこに在ることが普通ではなくて、


特別なんだってこと



「これからも皆と一緒に楽しく生きましょうね」

謙信「……今日の舞の笑顔は眩しいな。
 良い顔をしている」


私の幸せがうつったように謙信様も微笑んで、柔らかい口づけをくれた。


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