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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第29章 ぬいと私~愛の告白は大声で~(謙信様:誕生祝SS2024)


「遊戯や本の登場人物は架空の人物なので、逢瀬も食事もできませんよね?
 でも好きならそういう事をしたいじゃないですか。
 だからこの推しぬいを持ち歩き、一緒に食事をしたり、旅に出たり、写真と言って写し絵のようなものを撮影するんです」

謙信「さつえい?」

「ええと…上手く説明できないのですが、一緒に居る姿を、時には推しぬいだけですが、記念の瞬間を紙に残すと思っていただければよろしいかと…」

謙信「それは……気が触れた人間だと思われないのか?」


一昔前なら白い目で見られたかもしれないけど、今やどこでも見られる光景だった。


「そういう人がたくさん居るので全然!
 食事処や観光地に行けば、推しぬいと写真を撮っている人達は大勢いましたから。
 あまりある熱情を、ぬいと共に過ごして幸せを得るんです」

謙信「お前の居た時代は随分と奇妙なことをするのだな。
 しかし、いささか興を覚える…」


それはそうだろう。
謙信様の熱烈執着具合は、現代で推し活をしている人達と同等かそれ以上だ。

おかしな行動だと思っても、おかしな行動が愛情からきていると謙信様ならわかってくれると思った。


謙信「着物だけでなく耳飾りや鼻緒の柄も舞と同じだな。
 とぼけた顔もお前に似ている」

「ふふ、似ているでしょう?
 謙信様の私への溺愛度は、推しぬいを作るに値すると思ったんです。
 私が居ない時は推しぬいに話しかけ、一緒にご飯を食べて、景色を見て、寝てください。
 『ぬい活』って言うんですよ♪」

謙信「推しぬいと行動を共にするのを、ぬい活というのか」

「はい!最初は戸惑うかもしれませんが、慣れれば満足感を得られること間違いないですよ。
 例え遊戯や本で本物を目にしてもですね、ぬいとキャラはイコール!等しく同じなんです!
 過ごした思い出も相まって、より深く愛せるようになる………と言われています」

謙信「舞がそれほど熱を入れて語るとは、推しぬいとはただの人形ではないんだな」


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