• テキストサイズ

☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


「もう…お好きになさってください。
 代わるがわる私の身体を検めて、嫌になっちゃいます」


登城前にぐちゃぐちゃに抱かれたから、身体を見られてソコが蕩けていたとしてもわからない。

光秀様は身体を検めると言って、本当は私の反応を見ている。


「検めて何もなかったらお詫びの口づけをしてもらいます」

光秀「ふっ、わかった」

「あと朝起きて居なくなっていたら承知しませんからね。
 もう絶対光秀様のところに泊りにいきません」

光秀「大丈夫だ。明日は舞と過ごそうと一日空けておいた。
 昼まではゆっくり御殿で過ごし、午後は城下に逢瀬に行こう」

「え⁉光秀様と……逢瀬っ」


憧れていた逢瀬に光秀様と行ける。

警戒していたのを忘れて頬を緩ませると、琥珀にやっと温かい色が戻ってきた。

玄関で履物を履いて外に出ると辺りは真っ暗で、光秀様が用意していた提灯だけがぼんやりと光る。

淡い光に光秀様の端正な顔が妖しく照らされ、息をのむ美しさだ。


光秀「舞がクタクタになるまで楽しんで、そのまま御殿に引きずり込むのもいいな?」

「なに破廉恥なこと言ってるんですか!
 明日は帰りますからね!」


(こんな風に、ずっとあなたと一緒に居られるなら)


光秀「お前を甘やかしたかったのに残念だな」


光秀様が笑うと提灯の光もゆらゆら揺れる。


(今夜の事は欺いてみせる)


「なんと言われようが帰りますからっ。
 あ!……でも明日は仕事でした」


急に思い出して落ち込んでいると肩にするりと手が回った。


光秀「とっくの昔に数日休むと連絡しておいた。
 嫌だったか?俺の可愛い恋仲殿」

「っ、それはそれで恥ずかしいですが、ありがとうございます」


俯くと着物の糸が提灯の光を跳ね返している。


光秀「……その着物はもう着る気になるまい。
 代わりの品を用意しておいた。明日はそれを着て逢瀬と行こう」

「……2日連続着たのでしばらく箪笥に仕舞っておきますね。
 着替えを用意していただいてありがとうございます」

光秀「舞」

「はい?」


提灯が私の背後に回って、視界が暗くなった。

昼ならばたくさんの人間が往来する道の真ん中で、私は抱きしめられた。


/ 1022ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp