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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


信長「俺の左腕が道半ばで倒されては面倒だ。
 倒れないよう根本を強固にしておく必要がある」

「信長様……」


横になったらお酒が余計に回る。
半分落ちかけた瞼に柔らかく唇が押し付けられた。


信長「好きでもない男に抱かれてみろ。
 それで耐性がつくとは思わんが、一途で純な女では、このさき心折れる出来事があるやもしれん」

「それは……」


どんな出来事ですかとききたかったけど、怖くなってやめた。


信長「帰って光秀を化かしてみろ。
 貴様が失敗すれば、俺は死ぬだろうがな」

「っ!その言い方はズルいです、信長様。
 私にあの人を騙せる力なんて……っ」


信長様の手が背に回り、帯の結び目を解いた。そんな状況でも信長様は相変わらず威厳に満ちていて、情欲の気はない。

金平糖を食べていた可愛いお方じゃない。

これは………道理を捨てた天下人の姿だ。


信長「力不足だがその才はある。光秀を化かせるかは貴様次第だ。
 中途半端な気概でいけば到底見破られるだろうがな」

「そんな…」

信長「狐には狐だ」

「…?」


なんのことだろうと見返せば、信長様不敵に笑っている。
面白いものを見るような目をして。


信長「狐同士、化かし合え。
 俺の命、貴様に預けよう」


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