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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


信長「愛しい者の名を口にしないのは懸命だ。
 どうせならば助けも乞うな。襲う側は『嫌だ』『やめて』『助けて』の、どの言葉を聞いても欲をかきたてられる。いたぶり甲斐のある女だと思われるぞ」

「う、うっ……!」


じゃあなんと言えばいいのか、考える余裕もない。

かぎ状に曲げられた指の関節が、膣壁をごりごりとこすり、長くのばされた指先がざらついたイイ場所に届く。

快感を逃せなくなった腰がぴくぴくと動く。


(もうだ、め…!)


「っ……ぁああっっ!!!」


信長様の指を強く締め付けて私は達した。


「はぁ、はぁ……あ、………、私……」


(光秀様じゃない人の手でイっちゃった……)


その事実が物凄い罪悪感をつきつけてくる。

ズルと指を引き抜かれた頃には、こらえきれなくなった涙がこぼれ、信長様は私を抱き直して立ち上がった。


信長「………泣くのはかまわんが奴に気取られぬようにしろ。
 貴様に手を出したとなれば、あれは俺の寝首をかきにくるぞ」

「なっ!?寝首をって、まさか…」


驚くことを言われて涙が一気にひっこんだ。

天下統一がなされ、せっかく世が安定に向かっている時世だ。
それを望んでいた光秀様が、信長様を殺そうとするなんて…。


信長「貴様が迷おうが、あやつは傍に置くと決めている。
 下剋上を起こさせたくなければ、今夜のことは貴様の力でなかったことにしろ」


信長様が歩いて向かった先に豪奢な屏風が見えた。

あの先はもしやと思えばその通りで、一組の布団が敷いてある。


「信長様……どうかお願いです。
 夜伽だけはお許しください…っ」

信長「俺は考えを変えん。
 あやつが女を望んだことはない。やっと見いだした女が傷つき倒れたら、どうなるかわからない恐ろしい男だ」


柔らかい布団に静かに下ろされ、信長様は私の顔の横に手をついた。


信長「完璧な守りなどどこにもない。手を打っても足らずに何かあった時、貴様は強くあらねばならん。
 光秀の弱点になったら最後、お前と、そして光秀も共倒れだ」

「………共倒れ…」


反芻する私の上で、信長様の肩から白い羽織が落ちた。


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