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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


信長「しばし放っておけば居なくなる。
 その件は他の者に任せ、舞を住まいまで送ってやれ」

秀吉「曲者を放っておくのですか?」


信長の先見が外れることはないから、その通りにすれば物事は収まる。
秀吉はわかっていながら、どうしても解(げ)せなかった。

舞も同様にどうしてという表情だが、信長が理由を説明することはなかった。


信長「言う通りにしろ。さすれば事態は収まる」

秀吉「はっ。では舞を連れていきます」

信長「こやつは酔っている。気を付けてやれ」


信長は舞に向き直って自信に満ちた笑みを浮かべている。

赤い目に何か企みが含まれているような気がして、舞は小首を傾げた。


信長「舞、飲み比べは一旦中止だ。
 明日の夕方、再び登城を命じる」


二日続けての召し上げに舞は目を丸くした。

夕方の呼び出しということはまた帰りが遅くなるか、はたまた夜明けまで、ということだ。


「明日、飲み比べの続きをするのですか?」


問いかけると信長は不敵な笑いを浮かべた。


(何だろう…。ただ飲み比べしていたつもりだったけど、こんなにこだわるなんて何か理由があるのかな)


舞は胸の内に小さな不安を覚えた。


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