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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


――――

姫「舞さん!
 あのね、その、信長様とのことなんだけど、よよよよよ……!」


いつものように店先に立っていると、すっかり元気になられた姫様がやってきて、とっても聞きづらそうに話を切り出してきた。


「姫様、よよよ…じゃわかりませんよ?」

姫「そ、そうよね。ごほん!
 そ、それで、信長様にその、よ、夜伽しろとか、言われてるの?もしかして、もうそういう関係に…?」


姫様の心配顔を見て、成程と納得がいった。

城通いが続いているせいで秀吉様が心配していた通り、信長様と私がそういう関係だと噂が広まっていた。

店先で声をかけてくる男性客が減って私としてはありがたい。


「夜伽をしろと言われたことはありませんよ。
 いつも美味しいお茶をいただいて、お話をして帰ってくるだけです」


金平糖の礼だと南蛮のお菓子をいただくこともあり、本当にお茶の相手をしているだけだ。

そう言っても周りの人は信じてくれなくて、そんな訳あるかと生ぬるい視線を向けられてている。


姫「そうなの?なんだ~、やっぱり秀吉さんが言った通りだったわ」


姫様は面くらった顔をして、余計なことを聞いてごめんなさいと謝ってきた。


「3日に1回会っているとなれば姫様が確かめたくなるのも仕方ありませんよ。
 ですがいつも秀吉様か三成様が襖の向こうに居てくださるおかげで安心しております。
 私も信長様と2人きりというのは緊張しますので」

姫「そう?でも信長様は見た目ほど恐ろしくはない…ですよね」


姫様は自信なさそうに私の反応を見ていて、その可愛らしい様子に気持ちがふわんと軽くなった。


「まあ、姫様ったら。ですがそうですね。
 金平糖を手渡した時などは少し…親しみを覚えるお顔をされますね」


特に味が変わるわけでもないのに、色付きの金平糖を買って行った時は子供みたいに目を輝かせていた。

その時ばかりはいつもの威厳はどこへやら…というお顔をしていたと伝えると、姫様がパッと笑顔を見せた。


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