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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


――――

信長「今日は秀吉がいないと貴様を呼んだが、今度は三成が張り付いているな」


はあ、と信長様が脇息にもたれかかった。

さっき三成様がお茶を盛大にこぼしたので、天守の中が良質なお茶の香りで満たされている。

三成様がお茶をこぼした瞬間、信長様が書状の類を避難させた時の速さと言ったら素晴らしかった。


(無表情だったけれど少し焦っていたよね)


大笑いしたいのを我慢して、精一杯とりつくろって座っている。


「私を呼ぶのをお止めになればよろしいのでは?」

信長「そうもいかない。少し様子見をしているところだ。
 それに途切れることなく金平糖が手に入るのもまた良い」


信長様は大きな手の平の上で小さな粒を数個転がし、そのまま口に放って食べている。

喜んでもらえるのは嬉しいけれど、金平糖の件に関しては実は板挟み状態だったりする。


「金平糖は毎回秀吉様に怒られているのですが…。
 それに様子を見るとは一体どういうことですか?」

信長「秀吉は放っておけ」


質問に半分しか答えてもらえず、高貴なお方の考えることはよくわからないと、私は呼ばれるままに城通いを続けていた。


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