第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)
「あっ、うそ、あっ、ああぁ!なめちゃっ…だめ、あ、ひぁあっっ!」
舌で愛撫されながら腹の奥を指で刺激されて意識がはじけた。
私が達しているとわかっているだろうに、彼は攻めることをやめなかった。
「はぁ、だめ、イッてるっ……!あ、ぁっ、やぁ!」
ガクガクと震えている腰を掴まれ、流れる蜜をジュルッと卑猥な音を立てて啜られた。
「まっ、て、ぁ…!」
三成「気持ち良いですか?」
絶頂が完全にひいていないから、また些細な刺激で達してしまいそうだった。
「ひっ………ん、はい、でも……」
(こんなに気持ち良いのに……、なんで収まらないの?)
一瞬満足した体に、より強い欲求が生まれた。
指を咥えた肉が物欲しそうにしゃぶりついている。
吸い付いては緩む動きに、そういえば睦み合った男女は女だけではなく男も気持ち良さそうだったと思い当たった。
(抱くっていうのは男の人も気持ち良くならないと、だ、め、なんだ……)
男の人も気持ちよくなって初めてこの身体は満たされるのかもしれない。
彼は私を慰めてばかりで、自分が気持ち良くなろうとしていない。
(私を求めてくれない)
胸がかきむしられるような思いがして、涙が出た。
店主に引き取られて間もなく泣くのを禁じられ、我慢しているうちに泣き方も忘れていたのに。
胸が締め付けられる痛みで、涙が止まらない。
(薬のせいなのかな…)
涙が我慢できないのも、
彼に触れてもらって嬉しいと高揚するのも、
彼の優しさに気付いて涙するのも、
一緒に気持ち良くなりたいと思うのも、
彼を見つめて、
名前を呼びたい
愛しい人の名前を呼びたい
(全部薬のせい?)
答えはなく、頭の中がドロドロに溶けていく。
(あ………)
一度手放した理性は慌てて掴もうとして、一瞬留まってどこかに行ってしまった。
理性が必死に封印していたものが、口をついて外に飛び出した。