第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)
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訪れた光秀様の御殿は立派過ぎるくらい立派で、私は生まれて初めて女中さんのお世話になった。
女中「まあ!お客様と聞いていましたが、お茶屋の娘さんじゃないですか。
私も時々食べに行っているんですよ」
大歓迎で迎えてくれたのは嬉しかったけど、まさかその茶屋が今日限りでなくなったとは言えずに曖昧に笑うしかなかった。
着物や寝間着の着脱、湯浴みの補助など全部やってくれて、ここでお世話になる数日間で怠け者になりそうだ。
まともな湯浴みをしたことがなかった私は、年齢の分だけ溜まっていた垢を落とされて身体が軽くなったようだった。
スベスベになった肌を何度も撫でてから、爽快な気分で布団に入った。