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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第28章 狐の化かし合い(光秀さん)(R-18)


光秀「手を組もうとしている相手の性格は重要だ」

「私はあなたの性格に興味はありませんけど?」

光秀「心優しい娘に相手にしてもらえず、残念だ」

「っ」


ふわっと笑った明智様から冷たさが消えた。

いきなり優艶に微笑まれて、私はポカンと見返した。


「相手にされなくて残念だなんて、冗談を言わないでください」


(騙されちゃ駄目。きっとこれもこの人の戦法だ)


惚れたら地獄とまで言われている人だ。

女性をその気にさせ、適当にあしらうのに慣れているだろう。


光秀「まあ、年の割に凹凸のない身体をしているとは思う。
 食べられるうちに食べておけ」


たしかに16にしては胸もお尻もペタッとしているし、童顔で化粧もしていない。

言っていることは正しいのだが、だからと言って女性に言って良い事と悪い事があると思う。


「気づかいの足りない男性と手を組むつもりはありません。
 失礼します」

光秀「おっと、まだ話は済んでないぞ?」

「私は済みました」


立ち上がってジロリと見下すと、明智様は協力者に逃げられそうになっている割に余裕そうだ。

それが癪で睨んでいると、


光秀「昼の職人は何も知らないということか?」


いきなり本題に入られた。


(この人は…無能じゃない)


感心しながら彼の問いに頷いた。


「はい。彼らは何も知らず、低い賃金でも真面目に働いている人ばかりです」

光秀「ふむ、それでは店が無くなると不憫か。一考する余地はあるな」


(本当かな)


光秀様にはとにかく裏切りの話がつきまとっているから鵜呑みにできない。

まあ私の言葉の裏を読んだところをみると、やっぱり信長様の左腕だけあって頭の良い人なんだろう。


光秀「お前はどこまで関わっている?」

「関わっていると言っても案内係です。
 お客さんが部屋を使いたいと言えば案内して、お帰りの際は店の裏口まで案内します」

光秀「店で夜に売っている物が何か、正体を知っているのか?」


光秀様が薬とは言わなかったので、私も直接的な言葉は避けることにした。


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