第27章 魔女の薬(謙信様ルート)(R-18)
「ん…そういえば汗……謙信様の汗も甘かったです。
少しずつ外に排出されているみたいですね…」
人の体液が甘いわけがない。
媚薬が混ざっているかもしれないと何故考えなかったのか、自分で呆れた。
(またやっちゃったな…)
どうしても現代に居た頃の感覚が抜けなくて、疑うことを忘れてしまう。
「水飲んでください…ね。厠に行ったり、汗で……きっと楽になります。
私は平気です。体液に混ざっていたと言っても、それほど多量ではないでしょうし」
ジクジクと感じるお腹の熱と戦う。
たくさん飲みこんでも、少し変だな?くらいにしか感じなかったのだから、1度ナカに出されただけなら少し時間が経てば治るだろう。
謙信「直接ここに受け入れて、無事なはずがないだろう。自分の心配をしろ」
謙信様は丸まっていた私を抱き起して、また水を飲ませてくれた。
「ん……」
謙信「大丈夫か…?」
目を閉じたままの私を、謙信様が心配している。
(水、冷たいな…)
さっきは温いと感じた水が冷たく感じると言うことは、体温が上がっているのだろうか。
身体がどんどん熱っぽくなり、じっとりと汗が滲む。
精を口で飲んだ時に比べると症状が顕著だ。
「はあ、謙信様……」
謙信「悪かった…、俺が気付くべきだった」
「ちが……私が鈍いだけ、です…だめですね…」
だるくて身体を預けると、鍛えられた体がしっかりと受け止めてくれた。
宴会場で感じた安心感が蘇ってきて、擦り寄りながら笑った。
「すい、ません………安心……します……」
謙信「俺の腕の中が安心するなどと、珍しい女が居たものだ」
謙信様が笑っている気配がする。