第27章 魔女の薬(謙信様ルート)(R-18)
謙信「………はっ………」
苦しそうな吐息が耳にかかって、身体がびくっと反応した。
謙信「舞……」
切なそうに名前を呼び、謙信様が私の首に顔を埋めた。
いつの間に腰から背中に移動していた手が、煽るような撫で方で這い回る。
「んっ……」
謙信様の理性が勝つと手は止まって、数秒立つとまた動き出す。
手が動き出すと唇も動き、首筋を甘噛みしてくる。
私のお尻を掴んだ手が、不自然に離されては遠慮がちに撫でてくる。
謙信様の激しい葛藤が伝わってくるようだった。
謙信「はぁっ……っ、だめだ、気が触れそうだ。
口でしてくれ……」
薬の効果は束の間の休憩も与えず生殖器官を高ぶらせ、強制的に絶頂へと導こうとしている。
先端からこぼれた液体がたらたらと下に伝い落ちている。
謙信様は私の手を待っていられず、自ら掴んで擦りあげ、もどかしげに腰を揺らしている。
「あ、あの……」
戸惑いの声をあげると、切実さを滲ませた謙信様が見つめてくる。
淫靡な雰囲気に自分の口さえ満足に動かせなくなった。
「く、口で……」
(口でいいんですか?て、聞けないっ!)
恥ずかしさで口を噤んだ時、不意に抱き締められてそのまま押し倒された。
軽い衝撃を受けて寝転んだのは畳の上で、私は謙信様に手首を掴まれて動きを封じられた。
謙信「今……何と言おうとした?」
険しい顔つきで問い詰められた。
ギラギラと光る目が猛獣のように鋭く、今にも食い殺されそうだ。
(こ……わい)
もて余す熱を発散できない苛立ちが、殺気と同じ鋭さで襲い掛かってきた。
「謙信様………?……ふ…」
謙信「っ、怒っているわけではない。すまない、泣くな」
委縮した私に瞬時に気が付き、謙信様は慌てたように目元を拭ってくれた。
「ん……んん!?やめ、………アハハ!
フフ、や、くすぐったい、です」
手で拭ってくれれば良いのに、謙信様は涙を舌で舐めてくれた。
(村正みたいっ!)
幸村をも押し倒す大きな山犬を思い出し、声をあげて笑ったら部屋の空気が途端に和んだ。