第27章 魔女の薬(謙信様ルート)(R-18)
(甘くて美味しい謙信様の方が悪いんだから!)
勝手に謙信様を悪者に仕立て上げ、素知らぬふりをした。
「気にしないでください。それよりも、まだここが辛そうなので、もう一度……」
謙信「待て………くっ………!」
謙信様が返事する前に、私は口いっぱいにそれを含んでいた。
男性を悦ばせるテクニックなんて持ち合わせていなかったけど、謙信様の反応を見ながら弱い部分を探し出し、時には同じ愛撫を繰り返した。
気持ちが良いと謙信様は苦しそうで、その顔を見たいがために舌で押し嬲って責め立てた。
謙信「舞っ………はっ………っ!」
「ん!」
幾度となく口に吐き出され、美味しいと飲んでいるうちに私の身体にいやらしい変化がおきた。
(なんか……、熱い……?)
謙信様が感じている姿を見て、すっかり雰囲気にのまれてしまったらしい。
のぼせたように頭がぼうっとして、足の間はすっかり濡れてしまっている。
(発情してるみたいで嫌だな……)
治療のためだと自分で買って出ておいて濡らしているなんて知られたくない。
そうは思うものの下腹には無視できない熱が生まれ育っていて、寝間着の下に汗をかき始めていた。
謙信「舞、水を飲ませてやる……」
「はい……」
おいでと誘われて、跨っていた身体から下りて移動すると頭がクラっとした。
熱っぽい気がして額に触れたけれど、自分の手の方が熱くてわからなかった。
(身体がおかしい……?)
熱っぽさの他に少し胸が苦しい。
大きく息を吸いこんでも肺が縮んだままで膨らまない。
私が胸に手を当てて呼吸をしている間、謙信様は倒れていた水差しを起こし、中に残っていた水を口に含んだ。
恐ろしいほど整った顔が近づいてくる。
「謙信様、まさか…っ」
拒否の両手は謙信様の胸に届いたのに、押し切られた。
「んんっ!」
謙信様の口内で温くなった水が流れ込んできた。
(く、口移しで水を飲ますなんて……!)
漫画や小説の世界だけかと思っていた。
なだめるように背を優しく撫でられ、水が零れないように少しずつ送りこんでくる気づかいに、胸がキュッと締めつけられた。