第1章 日ノ本一の…(上杉謙信)(R-18)
謙信様に抱きついて、見られないようにした。
私の体重をやすやすと受け止めて謙信様が笑った。
謙信「毎夜見られているのに今更恥ずかしいのか?」
「な、何回見られても恥ずかしいものなんですっ!しかもこんなに明るいですし…あっ!」
腕にぶら下がっていた着物を奪われ、畳の上に放られた。
謙信「褥を用意する間も惜しい…」
そう言うと放られた着物類の上に押し倒された。
「ここで……するのですか?」
肯定するように謙信様が薄くと笑った。
いつも褥を敷いている閨(ねや)とは違い、ここは襖のすぐそばだ。
兼続様や他の家臣の人達がいつ来てもおかしくない。
「嫌です。せめてもっと奥で……」
謙信「廊下は嫌だと言ったから部屋に連れてきてやっただろう?」
脇腹をつと指でなぞられた。
「ふ、ぁ!っ、だって……」
謙信「うるさい口は塞いでやろう」
「んんっ!?」
深く口づけられてまともに舌も動かせなくなった。
そうなると喉の奥でこもるような声しか出せない。
胸を揉みしだかれ、ピンと主張している頂きを指先で捏ねられた。
毎晩弄ばれ、吸われ、そこは赤みを帯びている。
襦袢と擦れて痛むくらいなのに、こうして謙信様に求められると嬉しくなって差し出してしまうから不思議だ。
女の本能が謙信様を求めているのだと気づかず、身体を持て余していた。
(指じゃなくて…舐めて欲しい…)
けれど謙信様の唇は私の口を塞いでいるから、それは望めない。
切なくて上半身をよじると謙信様の唇が離れた。
「はぁっ…ぁ」
苦しくて足りなかった空気を吸い込んで、見上げた。
謙信「物欲しそうな顔をしていたな?指では嫌だったか?」
「う~~~意地悪を言わないでください」
薄い唇がおもむろに開いた。
『舐めて』と胸を反らすと謙信様が顔を寄せてくれた。舌が届くその時が待てなくて、身体が疼く。
謙信様の後頭部に手を回して引き寄せた。褪せた色の髪は柔らかくて気持ちが良い。
ちゅう…
わざと音を立てて吸われた。
望んでいた頂きではなく膨らみの横を。