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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第25章 耳掃除をしよう(安土勢)


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――

そして次の日。

昼餉の後に自室で休憩しようと思っていると、訪ねてきた人が居た。


三成「舞様。少しよろしいでしょうか?」

政宗「まどろこっしい挨拶なんていいから、さっさと開けろよ」

三成「あ…」


返事をする前に襖が開き、二人が姿を現した。

お昼寝しようと座布団を二つ折りにしているところだったので、慌てて平らにならした。


「もう政宗ったら、着替え中だったらどうするの?」

政宗「それはそれで目の保養だ」


頬を膨らませていると、ニコニコと笑う三成君と目が合った。


(う、三成君のスマイルにはまいるな。怒る気が失せちゃう)


プシュンと頬が萎み、二人に座布団をすすめた。


「それで私に何か用事なの?」


向かい合わせに座ると、政宗が早速といった感じで口を開いた。


政宗「噂の耳掃除をしてもらいに来たんだが、三成の方が一足早かった」

「え?てことは三成君も耳掃除をして欲しくて来たの?」

三成「ええ、そうです。家康様と秀吉様もしてもらったそうなので、是非私もと思いまして。
 お二人とも何も言いませんが、かなり具合がよろしかったようなので、気になって来てしまいました」

「そっかー、ありがとう、三成君。政宗も来てくれてありがとう。
 早速準備するから待っててね」


素直に言ってくれる三成君に可愛さを感じて、胸がキュンとなった。

耳かき棒を見せると政宗と三成君は意外そうにしている。


政宗「想像していたよりも簡単な造りだな」

三成「そうですね。これが城内で噂になっている代物とは思えません」

「城内で噂って、そんなに広まってるの?」


政宗と三成君は顔を見合わせて、同時にうんと頷いた。


三成「噂に疎い私でさえ知っているので、城内で知らない者は居ないかと思いますよ」

「え」

政宗「俺は厨で『天にも昇る心地よさ』って聞いたぜ?」

「ん?ふ、ふーん……」


感想が大げさな気もしたけれど、耳掃除の経験がなかった人達にとってはそうなのかもしれないと思い直した。


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