第24章 戦国時代の付き合い方(慶次)(R18)
慶次「お前が俺のもんだって見せつけとかなきゃな」
「ちょ、わ、えぇ……」
この歳でまさか『たかいたかい』の経験ができるとは思わなかった。
慶次は軽々と私を持ち上げて笑っている。
慶次「どうだ?涙も止まったろう」
慶次は腕を伸ばし、私を高い位置でキープしている。
どれだけ力があるのかと、力強い腕にドキドキした。
「う、うん、止まったよ、ありがとう。ちょっと恥ずかしいけど…」
慶次は私の表情を目に焼き付けるように見つめて、小さく微笑んだ。
慶次「武功をあげて、かつ、さっさと終わらせて帰ってくる。
舞、その時は…全部くれよ」
灼熱を宿した目に射抜かれる。
私はどうしようもない恥ずかしさで涙目になりながら、こくんと頷いた。
慶次「上等だ、こりゃあ、さっさと出発しなくちゃなっ」
秀吉「ここに居る一同、慶次を待っているんだぞ。早く馬に乗れ!」
慶次「へいへい、じゃあな、舞、いってくる」
「うん、いってらっしゃい!」
馬が一斉に動き出し、地面を震わせた。
舞い上がった砂埃で個々の姿を追うのは難しくなり、私は慶次の無事を祈って胸の前で手を組んだ。