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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第24章 戦国時代の付き合い方(慶次)(R18)


政宗「報告なら朝済ませたぞ」

慶次「さあな、俺に聞くなよ」


長身の二人が並んで立つと、身長がそこそこの私は向こう側が見えなくなる。

壁のように視界を塞ぐ二人は、スタイルが良いから立ち姿も素敵で、眼福とはまさにこのことだ。


(うーん、二人ともカッコイイな)


政宗「慶次、俺の代わりに聞いてこい」

慶次「はあ?」

「ちょっと政宗、相手は信長様なんだから、適当なこと言ってないで早く行きなよ」

政宗「やなこった。小難しい話より料理しながら舞と遊んでいた方が楽しいからな」


(……この人、奥州を治めてる現役バリバリの戦国武将だったよね?)


理由がどうしようもなさすぎて、政宗の本職を確認してしまった。


「だーめー。私だってあと四半刻(30分)したら午後の仕事に行かなくちゃいけないんだから」


暇人じゃないんだからとねと偉ぶってみれば、政宗と慶次が同時に吹き出した。

イケメン二人に笑われる理由はわからないにしても、何か、絶対やらかしたようだ。


「え、な、なによ」

慶次「舞……仮にもお前、姫さんだろうが。顔に泥が飛んでるぞ」


慶次が『あーあ』という顔をして、懐の手ぬぐいを探している。


政宗「泥じゃねえな、ごぼうの汁が飛んだんだろ。それが乾いて泥が飛び散ったみたいになってる」

「えぇっ!?飛び散るって、そんなに酷いの?」

政宗「ああ」


そういえばゴボウをゴリゴリやっていた時に、表面についていた水が顔にあたった記憶があった。

ゴボウの灰汁が混ざっていたに違いないと、慌てて手の甲で頬や口元をこすった。


「うぅ、どうしよう、これから仕事だってあるのにぃ…」

慶次「情けない顔すんな。濡れた布で拭けばとれる。
 政宗は早く行ってこいよ」


慶次は木桶に水を移して、手ぬぐいを濡らしている。


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