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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第24章 戦国時代の付き合い方(慶次)(R18)


政宗「舞」

「なぁに?むぐっ?」


色や形を視認する前に何かを口に放り込まれた。


政宗「どうだ、うまいか?」


こんなことされたら味の前に口の中にある物が何なのか?から始めなくてはいけない。
政宗を睨みながらもぐもぐと口を動かし、味と食感で食材を探る。


「油あげの中に、納豆と野沢菜の漬物…が入ってた?」


仕上げに軽く焼いてお醤油を垂らしたような、香ばしさもあった。

政宗は得意げに目を細めた。


政宗「さすが食い気のあるお前の舌は正確だな。もっと言うなら納豆と野沢菜がばらけないように、つなぎで卵も入っていたがな。
 んで、美味しかったか?」


卵と種明かしされると、さっきまで気が付かなかった卵の存在を口の中に感じるから不思議なものだ。


「うん、美味しかったよ。野沢菜の他にも、家康の辛い漬物とか、たくあんとか使えば、色々楽しめそう」

政宗「家康の辛い漬物って、あの真っ赤な白菜のことか」

「そう!この間味見させてもらったら美味しく漬かってたよ」

政宗「へえ。あいつが自分の漬物を味見させるなんて、気に入られてんだな」

「そんなことないよ。普通に『食べてみたい』って言ったらくれたけど」

政宗「俺には分けてくれなかったぞ」

「ふふ、政宗の頼み方が悪いんだよ」


お水を貰いに厨に来たら、宴があるわけでもないのに政宗が料理をしていて、勝手に暇人扱いされて助手にされてしまった。

ごぼうが無造作に置かれている台の前に立たされ、包丁を手渡された時の気分といったらなかった。

つい包丁を握る手に力がこもり、皮を厚く削いでしまったら注意され、鼻息も荒く怒っているところに料理を口に放り込まれた。

というのが今の状況だ。

そのまま料理談義を重ねていると厨を目指し歩いてくる音がした。


慶次「やっぱりここか。政宗、信長様と光秀がお呼びだぞ。大広間だ」


途端に政宗が顔をしかめた。

『めんどくせー』と考えているのが手に取るようにわかる。


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