第21章 姫は間諜?(隠語・難易度1)
政宗「その真っ赤な顔を鏡で見てから言うんだな。
お前の夫候補は信長様から光秀に変更か?」
「はっ!!!!??私の中で信長様は絶対王者です!っていうか、今年ももう終わるのに、『萌えおさめ』が光秀さんなんて悔しい!
帰ったら信長様に萌えさせてもらおうっと」
政宗「どうやって萌えさせてもらうんだよ」
「簡単だよ!信長様だと、一緒に居るだけで萌えちゃうもの。
あの低い声で『ここに座れ』って命令されると服従心を刺激されるっていうの?たまんなくてさぁ」
思い出すと身体が熱くなってきて、熱い頬を冷たい手で冷やした。
政宗がそんな私を生ぬるい目で見ている。
政宗「はいはい、ご馳走様」
「あー?今、聞き流したでしょう?」
政宗「してねえよ。早く行ってこい。
それとも俺も『おはようおかえり』って言った方がいいか?」
「あ、なんか、ぱっちもんくさい」
私にシシっと笑われて、政宗は笑みを濃くした。
政宗「あ?なんか言ったか。
明日、もち米と一緒に餅にして食っちまうぞ」
「え、やだ。殺人事件反対!じゃあね、いってきまーす!」
師走の安土を騒がせた舞の疑惑は、信長と思いが通じ合うというご褒美つきで一件落着となった…が、
「ねえ、もう一回!」
「お願い」
「よ、大将、待ってました!」
と、光秀の周りをうろついて何かをせがむ舞が居たとか居ないとか…。
END