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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第21章 姫は間諜?(隠語・難易度1)


ようやく……と思ったら、そこは……


「ここ!信長様の布団じゃないですか!!」


慌てて起き上がろうとしたが、両手をやすやすと捕まえられてしまった。
上からのしかかられ、舞の顔が引きつる。


「お、穏便に話し合いをしたいと思うのですがいかがでしょうか。この状況は一体?」

信長「俺のものにしようと褥に連れてきただけだが」


憧れの信長が眼前に迫り、舞は『ひ~格好良い!』と内心で悶絶する。


「いやいや、だから、別に同情してくれなくても…」

信長「いらぬこと言わずに俺のものになれと言っている」

「は、はい!」


俺様口調が大好きな舞は若干頬を染めて、即効頷いた。
組み敷いている体に信長は手を這わせ始める。


信長「きゃんきゃんとうるさく、態度も所作も悪いが、貴様のことは気に入っている。
 こうして昼間から閨に連れ込むくらいには」

「え……信長様が、私を…気に入ってる?
 拾ってきたわんちゃんが意外と可愛いすぎた、みたいな?」

信長「貴様をそのへんの野良犬と並べるな」

「ものの例えですよ!だってどう考えても釣り合わないでしょう。だって…」

信長「貴様が安土に来てからは何故か知らんが軍の士気があがり、負け知らずだ。十分に益をもたらしている。
 それに貴様は阿呆だが、救いようのない阿呆でもない。各地の武将が知らぬ言葉を使いこなし、知識を有している」

「知識ですか…?」


高校のテストでは中の中くらいの順位だったし、専門的な知識を持っているわけではない。
なんのことかと舞は戸惑った。


信長「こぎん刺しは安土にいる面々、知らぬものだった。
 それにだ、『江戸時代』とはなんだ?
 『戦国時代』というのは恐らく、今の戦国の世のことであろう。飛鳥、奈良、鎌倉の時代は知っているが、俺は『江戸時代』は知らん」


舞は思いっきり顔をしかめた。


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