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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第1章 日ノ本一の…(上杉謙信)(R-18)


尚文が部屋を出ていき、一人になった途端……大粒の涙がこぼれた。

謙信様が贈ってくれた着物は夜を思わせる濃い青地。
宵闇に横たわる天の川のように部分的に薄い水色に染められ、そこに桃色や紫色、水色のお花がたくさん咲いていて綺麗だった。

満開の花達が夜風に咲き乱れている…そんな情景が浮かぶ。
そしてその花達と遊ぶ可愛らしいうさぎ達。


(私が好きだと言ったからですか?謙信様……)


冷やかな見目とはかけ離れた、静かな優しさを持つ人…だった。

ひとたび城を出れば、雲の上の人だ。
もう二度と会うことはないだろう。


「謙信様……ありがとうございます」


直接お礼を言えない苦しさに胸が押しつぶされそうだった。


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