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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第14章 9月の夏休み!(謙信様&光秀さん)


店員「たいへーん!警察には連絡したんですか?」

「はい。貴重品は無事だったので良かったです」

店員「運が良かったですね!結構、海水浴中にぜーんぶ盗まれたっていう方が多いんですよ。
 それにしてもモデルさんのお二人は凄く素敵ですね。さっきの着物姿なんて乙女ゲーに出てきそうなビジュアルでしたよ~」


全部の服を畳み終えて、店員さんは大きな紙袋を広げた。


「私も時々見とれちゃいます」

店員「時々!?あんなイケメン二人、私なら時々じゃなくて常にガン見ですよ!」

「ぶっ!ふ、ふふ!」


二人でクスクス笑い合った。

久しぶりのショッピングに気分も上々だ。
カードの暗証番号を入力して数秒立つと、電子音がした。


店員「荷物、いっぱいですけど大丈夫ですか?」

「はい」


すかさず手が伸びてきて、大きな紙袋に入れられた衣類を、光秀さんと謙信様がひとつずつ持ってくれた。

現代の服に着替えたから大丈夫だろうと、刀類を包んだタオルは光秀さんが持ってくれた。


「ありがとうございます」

店員「お二人とも紳士的で良いですね♡
 またいらっしゃってください。モデルさんもご一緒に~!」


店員さんに見送られて外に出ると、もわっとした熱気が包む。
服を選んでいるうちに気温が上昇したみたいだ。

ホテルに向かって歩き出すと、左隣の光秀さんが口を開いた。


光秀「腕はそんなに見せて良いものなのか?」

「ええ。店員さんも半袖でしたし、あちらの女性もそうでしょ?」


向こうから歩いてくる女性はキャミソールにショートパンツだ。
高いヒールのサンダルを格好良く履きこなして歩いている。


謙信「……最早なんと評したら良いのか、わからん」

光秀「500年でこうも装いが変わるものだな」


何事にも動じない二人が、カルチャーショックを受けている。
二人の感覚でいくと、キャミソールとショートパンツは裸も同然みたいだ。


「あの方に比べれば、私は少し袖がある分、露出は少ないでしょ?」


フレンチスリープが風にフワリと揺れた。
二人は頷いてくれたけど、見てはいけないものを見ているような表情は消えなかった。


謙信「……目のやり場に困る」

「え…?」


右隣にいる謙信様は、目元をうっすら染めている。


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