第13章 姫がいなくなった(信長様)(後編)
誘われて久しぶりに舞の膝枕を堪能する。
『今日は温かいですが寝転んでいると冷えてしまいますよ』と言われ、寝転ぶ時に脱いだ羽織を上掛けがわりに掛けられた。
目を開ければ藤の花を背景に、優しく微笑む舞が居る。
うららかな日差しに次第に瞼が下りてくる。
(心地よい……)
「ふふ、ゆっくりおやすみください」
信長「そうもいかんだろう。おそらくもう直ぐ……」
秀吉達が来るだろうと伝える前に眠気に襲われた。
こやつの膝は寝心地が良すぎる。
「もうすぐ、なんですか?あ、寝てる…ふふ」
途切れ途切れになった意識の向こうで、舞が頭を撫でた。