第11章 聖なる夜は騒がしく(謙信様)(R-18)
舞が早く寝ようといそいそと着替えた夜着だったが、体温で温まる前にはぎ取ってやった。
行灯の光が、寒さで粟立っている肌を照らし出した。
謙信「寒いか?今すぐ温めてやる…」
着ていた物を脱ぎ去り、舞に覆いかぶさった。
宴から帰ってきてすぐ寝るつもりだった舞は火鉢に火を入れなかった。
500年後の世のように、壁と壁の間に断熱材を仕込むという造りではない家は、外気とたいして変わらない室温だ。
肌のぬくもりを分け合うと、嫉妬の炎が勢いを弱めた。
舞の優しいぬくもりは、いつもこうして怒りや嫉妬を包み込んで消してしまう。
(だが今夜はそうはいかない…)
他の男と親しくしたらどうなるか、その身体にわからせてやる。
許してくれと言われても、そう簡単に許してやるつもりはない。
謙信「今夜は覚悟しろ」
「え?」
人肌で暖められ、満足そうにしていた舞が驚いている。
謙信「何度警告しても他の男との距離が近い。今度こそ舞が根をあげるまで許すつもりはない」
「け、謙信様………ごめんなさい」
舞が顔を引き攣らせている。
そんな表情も楽しみながら指を身体に這わせる。
謙信「まずはどこから攻めようか……」
「はっ、ぁ…」
耳をくすぐり、首筋、鎖骨と指を下へ移動させていく。
わざと舞の良いところを外し、足のつま先までたどり着いた。
「ん……はぁ、謙信様…」
身体をもじもじさせながら、目で訴えてくる。
(もっと俺を求めろ)
左膝に口づけ、そこをスタートにして太もも、足の付け根へと舌を滑らせる。
肌についた唾液が行灯の光をはね返して光っている。
愛撫を期待して緩んだ足を無視し、下腹に頬を乗せた。
呼吸する度に上下する腹をしばし堪能する。