第11章 聖なる夜は騒がしく(謙信様)(R-18)
「ご迷惑をおかけしました。それで、あの…着替をしたいのですが見つからないんです。
どこにあるか知っていますか?」
謙信「舞が着替えられないよう、俺が隠した。
今日は寝ていろ。朝方まで抱かれて疲れが取れていないだろう?」
「いいえ、これ以上寝たら今夜眠れなくなってしまいます。
まだ怠いですが起きた方がいいと思います」
謙信「寝ておいた方がよいぞ?」
「……?」
謙信様は含み笑いをして寝ぐせだらけの髪を撫でてくれた。
謙信「今夜『も』眠れないだろうからな」
「……それはどういう意味でしょうか?」
まさか、と掛け布団の端を握った。
謙信「さあな、どういう意味かは夜を待ってみればわかるのではないか?
とにかく今起きれば夜、辛くなることは間違いないな。言っておくが途中で寝せるつもりはないぞ?」
「だ、だって、昨日あんなにしたのに…?」
謙信「舞が相手ならば回数を重ねたとしても、毎夜抱ける。
500年後の世であれだけ毎夜抱かれてわかっていないとはな」
ニヤリと笑う顔が怖すぎる…。
「今夜は龍輝達と寝ようかな…」
自衛するにはそれしかない。
謙信「俺がそんな隙を与えるとでも思うのか?」
不意に深い口づけをされて舌を絡めとられる。
「…ぁ……」
離れた唇がもう欲しい……。
あんなにしたのにと謙信様ばかりを責めていられない。自分だって口づけひとつでまた身体の熱をあげてしまっている。
謙信「良い顔だな。今夜は龍輝と結鈴と寝るのか?」
謙信様が意地悪く聞いてくるので、むっと唇が尖った。
「………謙信様と……寝たいです」
形の良い唇が緩んだ。