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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第6章 姫がいなくなった(光秀さん)


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秀吉「それで昨日はどこへ行っていたんだ!」

光秀「そんなに大きな声で言わなくても聞こえている」

秀吉「何度言っても急に居なくなるからだろう!?」


天主へ続く階段を秀吉と並んで歩く。

別に並んで歩こうとしているわけじゃないが、秀吉が勝手に俺の隣から離れない。

ガミガミと小姑のようにうるさい小言を左から耳に聞き流す。


秀吉「聞いているのか?」

光秀「聞いているふりをして聞いていない」


毎度同じことを言われているのだから、聞かなくてもわかる。


秀吉「光秀、お前ってやつは~~~」


業を煮やした秀吉が俺の胸倉をつかもうとした時だった。


「え、うそっ!きゃーーーーーー!!」


頭上から声と共にお湯が降ってきた。


秀吉「なんだ!?」

光秀「!?」


同時に頭上を見ると…

女の尻と背中が見えた……。


秀吉「ぶっ!!」


咄嗟に腕を広げた秀吉のところに落ちた女は裸で、髪は濡れ、身体全体は白い泡だらけだった。


「秀吉様!?」

秀吉「舞!?うわっ!ぬるぬるして、滑るっ!」

「ひゃっ、落ちる!」


秀吉が泡で手を滑らせて舞が階段下に落ちそうになった。


光秀「おっと……」


代わりに抱きとめると、舞がビクリと身体を震わせた。


光秀「秀吉、お前の羽織を舞にかけろ」

秀吉「ああ」


秀吉が羽織を脱いでいると、天主の襖が開いて信長様が姿を見せた。


信長「今の女の声は……」


緋色の目が舞を捉えた。


信長「ほう…全裸で降り立つとは、俺のところへ来る気になったか?」

「ちがいますっっっっっ!ぜったい!!!!」

秀吉「失礼だぞ、舞。光栄な話だろう?」

「どこが!」

秀吉「こら、お前性格変わったんじゃないか?」


秀吉が羽織で身体を包んでやりながら窘める。
舞だけでなく秀吉も濡れた犬のような姿だ。抱いている俺もだが…


光秀「とにかくこのままではいられないので、一度湯殿に連れて行きます。済んだら天主へ連れて行きます」


階段下には叫び声を聞きつけた者達が集まり始めている。


「光秀様……」


不安そうに見上げてくる舞に視線を返してやる。


光秀「大丈夫だ。行こう」

「は、はい……」


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