• テキストサイズ

☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第6章 姫がいなくなった(光秀さん)


それから幾日が過ぎ、放っていた斥候が戻ってきた。

黒幕はわかったが舞との繋がりがないと証明しなくてはいけない。
予想はしていたがここからが面倒な仕事だ。


光秀「また安土を出なければならないな」


仕度していると秀吉が訪ねてきた。
ちょうど良いと黒幕の正体を報せ、これから出立予定だと説明した。


秀吉「わかった。信長様には伝えておく。
 今日は舞に頼まれてこれを届けにきた」

光秀「?」

秀吉「この間の礼だと言っていた。見張りの者に頼んだが断られ、俺に話が回ってきた。見張りの者達の目があるところで検品して、持ってきた」

光秀「気持ちは有難いが、これはなんだ?」

秀吉「あいつの国で枕といえば、これらしい」

光秀「枕?」


長方形の形をした枕は、動かすとザラ…と音がする。


秀吉「中身は小豆と蕎麦殻だった。
 表裏で寝心地が違うから好きな方を使って欲しいと言っていた」

光秀「中身を見たのか?」

秀吉「ああ。俺達が中身を確認してから、目の前で枕の端を縫い合わせたんだ。
 今は指を痛めているからたどたどしかったが、治れば針子にでもなれそうな手つきだった」

光秀「そんな特技があったとは知らなかった」


秀吉も頷いた。


秀吉「自分のせいでロクに寝ていないだろうから、って言っていた」

光秀「そうか…。せっかく作ってくれたのに使わないまま出かけなくてはならんな。城を出る前に顔を見せに行く」

秀吉「そうしてやってくれ」


/ 1022ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp