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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第39章 桜餅か桜酒か(信玄様&謙信様)


「帰り際にイカ焼きを買って、家でマヨしょうゆで食べるのが好きだったんだよね」

佐助「マヨしょうゆか、懐かしいな。
 そのメニューならこの時代でも再現できる。今度作ってみない?」


戦国時代で重度のホームシックにならなかったのは、佐助君の優しさがあったからだ。

しみじみとそれを感謝して、佐助君のお誘いに思いきり頷いた。


「いいね、それ!よく考えてみたら戦国時代でもマヨネーズ作れるんだよね。
 キュウリに味噌マヨつけて…、たらこマヨネーズとか、マヨネーズ入りのふわふわ卵焼きとか……もっと早く気づけば良かった!」

佐助「俺はとりあえず、ご飯に乗せて食べたい」

「マヨ丼のこと?やったことないけど、佐助君ってマヨラーだったの?」

佐助「いやそういうわけじゃないけど、まずはシンプルな食べ方がいいかと思って」

「なんたって1年ぶりのマヨネーズだもんね。じゃあ私も挑戦してみようかな。
 簡単だから明日にでも作ろうよ!」

佐助「サラダ油じゃなくてこめ油になるだろうけど、明日はたくさん作ってマヨネーズパーティーにしよう」

「いいね!マヨネーズを胃もたれするまで食べよう!」


いつの間にか意識は郷愁(きょうしゅう)から料理へ移り、沈んでいた気持ちが前を向いた時だった。


兼続「迷わねーずとはなんだ」


振り返ると兼続さんが静かにたたずんでいた。

佐助君が迎えにきてから結構時間が経ってしまったから、今度は兼続さんが迎えに来てくれたらしい。

いい加減戻らなきゃと立ち上がった。


「迷わねーずではなくマ、ヨ、ネー、ズです。
 未来の調味料ですが、この時代でも作れるので佐助君と明日作ろうって話していたんです」

兼続「調味料の名だったか。
 てっきり道に迷わないようにする、まじないの類かと思ったぞ」

「ふふっ、そう言われるとマヨネーズがおまじないみたいに聞こえますね。
 完成したら兼続さんにおすそ分けしましょうか?」

兼続「佐助が一緒に作るなら腹を壊す心配はないな…。
 よし、貰ってやろう」

「うぅ、サラっとひどい…」


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