第37章 姫の年越しシリーズ(2025年)・1月1日
信長「女中頭の首を刎ねられたくなければ直ちに俺の命に従え」
「っ!?は、はい、今すぐにっ!
ではこれで失礼いたします」
理不尽な命令だったが人の命がかかっているなら断れるはずもなく、舞は大慌てで立ち上がった。
その背に向かって信長が声をかけた。
信長「貴様の命と心を預けてもいいと思える男を選べ」
「…え、は、はい…?」
護衛でついてきてもらうから命を預けるというのはわかるが心とはどういう意味か。
聞き直したくても再度殺気を向けられるのが恐ろしくて、舞は速やかに天主を去った。
自分の部屋に戻る道すがら、舞は武将達の顔を頭に浮かべながらウーンと唸った。
「みんな得意とする武器はそれぞれだけど戦闘能力は高いんだよね。
だとすると命は全員預けられるとして、心か…」
信長がどういう意味で言ったのか悩み抜いた末、舞はある人物に護衛の依頼を出したのだった。