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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第37章 姫の年越しシリーズ(2025年)・1月1日


————1月1日


「初詣……ですか?」


元旦の挨拶にやってきた舞は信長の命令にポカンとした顔で聞き返した。


『武将のうち1人を連れて初詣に行ってこい』


一体なんのことやらである。

元日とはいえ安土城には信長に挨拶をしようとゾクゾクと関係者が訪れており、人の流れが渋滞しないように効率よく案内しなければならない時に、初詣に行っている暇はない。

信長はこれから親戚や大名といった織田家の関係者と新年のあいさつを交わすため、豪奢な晴れ着姿で、いつにも増して気高く威厳に満ちている。


信長「貴様、元の時代に居た頃は元日に必ず初詣をしていたと言っておったろう」

「は、はい。ですがお客様をお迎えするお手伝いをするので時間がありませんし、信長様も含め、皆お忙しいのに初詣に行っている場合じゃありません」

信長「出迎えの人間が1人減ったところで支障はない。
 初詣には護衛がわりに誰か連れて行け。ただし俺か秀吉を選ぶつもりならば午後にしろ。
 わかったらそのみすぼらしい格好をどうにかしてこい。一緒に行く人間を女中に伝え、出かける準備をしろ」

「み、みすぼらしいって言いますけど安土城の女中さんが着てるのと同じ着物ですよ!?
 昨年のうちに女中頭に出迎えの手順を教えてもらいましたし、突然『できません』って言ったら迷惑がかかります。初詣には行きません」


己の命令に素直に従わない舞に信長が殺気を放った。


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