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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第5章 姫がいなくなった(元就さん)


「事情をお話しますので、扉を閉めて頂けませんか?
 元就さん以外には聞かれたくないので…」

元就「わかった…」


扉を閉めて、いつも通り施錠する。
振り返ると舞は椅子に座っていて、足元には見覚えのない袋が置かれていた。


(この女…こんな荷物は持っていなかったはず…)


身一つで連れてきたはずの女が、見覚えのない荷物を持っている。
忍びではなく妖術使いか何かに見えてきた。

元就は近くの椅子に座った。


「まず最初に…突然いなくなって、突然現れて申し訳ありませんでした。
 驚かせてしまいましたよね。私自身、目が覚めたらここではない場所で寝ていて驚いたんです」

元就「ここではない場所で寝ていた、ってどういうことだ?」

「目が覚めたら私の部屋で寝ていたんです」

元就「ほらを吹くなら、もっとマシな嘘をつけ」


拳銃に手をかけると、舞が慌てて両手をあげた。


「お願いです、話を全部聞いてください。私がどういう人間なのかを、突然消えて現れた現象についても全部聞いて、それでも信じられなかったら…好きにしてください」


疑われる悲しみに胸を痛ませながら、訴えてくる。
舞は従順そうに見えて、こういうところはしっかりしている。

元就は拳銃をサイドテーブルに置いた。


元就「一応聞いてやる。だが信じられなかったら海に放り投げるか、一発ぶちこむかだ。覚悟しろよ?」

「は、はい」


身を縮めた舞は膝の上でギュッと洋服を握り締めた。


(洋服……そうだ、なんで舞は洋服なんて着ているんだ?)


他国と取引があるからこそ見たことがある洋服だが、日ノ本では着ている人間を見たことがない。

それに舞が着ているものは、洗練された形をしている。


元就「……?」

「実は私は…………」


その小さな口から聞かされたのは、衝撃的な内容だった。


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