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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第4章 姫がいなくなった(兼続さん)


幸村「あぁ?どこにいたんだよ」

「義元さんがみつけてくれたのっ!」

信玄「はは!確かに雷蔵を長くしたような出で立ちだな」

義元「皆で何をしているのかと思ったらこの子を探してたの?
 ほら、お前は舞のところへお帰り」


義元が舞に渡そうとするとハムスターは義元の肩へ登ってしまった。


「義元さんが気に入っちゃったのかな」

義元「可愛いね。舞が良ければ飼ってもいい?」


舞がにっこりと笑って言った。気のせいか笑みが黒い。


「ええ、もちろん」

兼続「!雷蔵の友を連れてきたと、さっき言っていなかったか?」

「どうせ私は『本当に重い』んですよね。おしゃれしてきたのに『変わってる』んでしょう?ふん、だ」


つーん!と横を向いた舞に、兼続が顔色を悪くした。

玻璃の瞳が静かに舞の洋服に向けられた。


義元「兼続がそんなこと言ったの?酷いよね。
 袖口なんて変わった形をしているし、この辺は肌が上品に透けていて素敵なのに」


パフスリーブブラウスの袖や、部分的にシースルーになっているところを褒められて、舞の顔がふわりと上気した。


「流石義元さん!良かった…わかってくれる人が居て!
 あ、それでそのハムスターは『くっきー』っていう名前なんです」

義元「へぇ、くっきーって確か南蛮の菓子の名前だっけ」

「そうです。兼続様は興味がないそうなので、義元さんにあげ……


爪の先まで整った手がスイと伸びてきて、くっきーを捕まえた。


兼続「『あげない』だ。誰も興味がないとは言っていないだろう。
 それに『変わっている』とは言ったが……」

「言ったが……?」


兼続が苛立たしげに息を吐いた。


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