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☆姫の想い、彼の心☆ <イケメン戦国>

第4章 姫がいなくなった(兼続さん)


「う…兼続さんにさっきからため息を連発されてる…」

兼続「俺のため息などどうでもいい。
 まずは集まられた皆様に挨拶をしてさっさと寝ろ。
 今、何時だと思っている?」

「あ、す、すみません!皆さん、ご心配をおかけしましたが、こうして無事に戻って参りました。
 詳しい話は明日にでも致しますので今夜はこの辺でおやすみください」


謙信と佐助、兼続を残し、他の者はその場を後にした


佐助「しかしよくワームホールに飛び込めたね、勘?」

「場所は本能寺跡しか心当たりがなくて、ずっとそこで待機していたの。
 それで……あ、長くなりそうだから続きはまた明日ね」

兼続「それでこっちの小さいハムスターにも名があるのか?」


ロボロフスキーは箱の隅で豆大福のように丸くなって寝ている。


「あ、こっちは『うめぼし』です。丸くて可愛いでしょう?」


佐助がおやと首を傾げた。


(くっきーと聞いて舞さんの想い人は兼続さんかと思ったけど、もしかして……)


謙信「ほう……俺の好物の名をつけるとは可愛い奴だな」

「ふふ、まるっとしているあたりが梅干しみたいですよね。
 饅頭と梅干しとどちらにしようか迷ったんですけど、梅干しにしました」

佐助「…ん?」


(うめぼしという名前には、特に意味がないのか?饅頭だと信玄様を連想するけど…)


「皆にお土産を渡したかったけど、明日にしますね。
 ではおやすみなさい!

謙信「ああ、おやすみ」

兼続「おやすみ…」

佐助「部屋まで送るよ」


部屋まで送る途中、佐助は声を落として聞いた。


佐助「舞さん、君が好きな人って謙信様と兼続さん、どっちなの?」

「えっ!?えーと……佐助君にだけ教えようかな」


舞は手に持っている箱をぎゅっと抱きしめて、はにかんだ。


「あのね…………」

佐助「っ、そうか……脈ありだと思うよ。
 君が居ない間あの人は………で、………な感じだったから」

「ほ、本当っ?」


舞が幸せな気持ちで布団に入った頃、その恋の矛先の人物は…







兼続「はぁ……謙信様の前で、可愛いと言えるわけがないだろう」


眠っている雷蔵の部屋で、ひとり肩を落としていた……。



END






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