【夢小説】バレー馬鹿は恋愛下手にも程がある【HQ/影山飛雄】
第6章 四話 部外者が打ち上げ会にいる意味ある?
「今日も勝てたけど、これからも気を抜かない様に!貸切だし、遠慮無く肉を食べよう!」
バレー馬鹿は恋愛下手にも程がある
四話 部外者が打ち上げ会にいる意味ある?
朔夜は結局逃げられずに、打ち上げの焼肉に連れていかれてしまった。
バレーボールをやっている屈強かつ長身ガタイの良い集団なので、お店を貸切にしているらしい。
まだ焼けてないのに次から次へと運ばれて来る大量の肉に、ついポカーンと眺めてしまっていた。
(そうか、男だしスポーツ選手だし、胃袋のサイズが違うんだ)
人数もいるし、試合後だし空腹具合は酷いのだろう。
肉と共に運ばれて来る惣菜やらお酒やらをどんどん胃へと流し込んでいて、朔夜には見慣れない光景だった。
「海野さんは何か食べたい物はあるか?遠慮する必要はないぞ」
星海がそう言いながら、朔夜の目の前にずいっとメニュー表を広げみせてきた。
特にこれが!と言うのはないのだが、飲み物でも頼もうかと見ているともう出来上がってるのか、お酒を飲んでいる方から楽しそうな声が響いてきた。
「試合後のビールは最高だぞ !! 」
「彼女はまだ未成年だから、お酒は駄目だ」
「牛島は真面目〜」
そもそもメディアにも名前と顔が出ている人間が未成年飲酒を薦めたら駄目だろう、と思いながら朔夜はぽつりと言った。
「メロンソーダ」
飲むならこれがいいなぁ、と指さしていると影山が何やら必死にメモを取っている事に気が付いた。
「何してんの?」
「朔夜の好きな物、メモしておこうかと」
「ストーカーか」
ズバッとツッコミを入れて切り捨てていると、淡々とした様子で牛島は言ってきた。
「メロンソーダだな。影山は何にする」
「烏龍茶で」
ジュースではなくお茶を選んだので、やっぱり影山は根が真面目な人間なのだろう、と朔夜は思った。
そう思えば思う程、どうして影山が自分に固執したのかが分からなくなる。
(イケメン過ぎて美女を見飽きてる、とか?)
それならばまぁまだ納得出来るかもしれない、と思っていると文字通り山盛りになっている肉の皿が目の前に置かれた。
その山盛りっぷりについつい写真に撮ってしまった。そして真顔で言う。
「こんなに食えるか」
善意なのは分かっているけれど、男かつスポーツマン基準で食べ物を出されたらたまったもんじゃない。
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