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【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】

第9章 空7 家族


 最近の飛鳥は箸使いが上手く出来る様になる事らしく、魚の骨取りは一番良い。好き嫌いもなく何でも食べてくれるので正直助かっているのだ。

「銀時は焼き魚で大丈夫か?」
「何でもへーき」

 欠伸しつつ答える銀時から飛鳥に視線を戻し、松陽は言った。

「それじゃあ行こうか。晋助も小太郎も途中までだが送ろう」
「晋にぃと小太にぃもいっしょ!」

 松陽の言葉に飛鳥は嬉しそうに晋助と小太郎の手を握る。その光景は本当に微笑ましい兄妹そのものだった。
 喧嘩する程仲が良い、とは言うがすぐにぶつかり合う三人の仲裁役にもなっている飛鳥には一生勝てそうになさそうだ。
 飛鳥が側にいると兄の顔になり、飛鳥が笑っていられる様に気を付けるのだから。

「それじゃあ銀時、リュウ、フェイ。留守を頼んだよ」









「気を付けて帰るんだよ」

 松下村塾を出て数分後、各々の家に帰る為に晋助と小太郎と別れた。松陽に対して絶対の信頼と尊敬を持っている二人は礼儀正しく頭を下げる。

「晋にぃ、小太にぃ。またあしたね!」
「あぁ、また明日な」
「飛鳥は銀時の馬鹿と違って良い子だから大丈夫だけど、松陽先生のお手伝いしっかりするんだぞ」

 晋助と小太郎に頭を撫でてもらい、嬉しそうに松陽の元へと駆け寄ってきた。小さな手でぎゅっと松陽の手を握ると空いている手をブンブンと振り、二人の事を見送った。
 まだ幼い子供であるが、飛鳥にとって松下村塾の環境は物心つく前からあるモノであり、別れの時に駄々をこねる事は一度もない。
 それは『また明日』が確実に来る事である事を分かっているからである。
 特に懐いている晋助と小太郎が帰ってしまっても、松下村塾には松陽と銀時が必ず居るから寂しくないのも理由だ。

「さぁ、行こう」
「うん!」

 松陽の言葉に飛鳥ははち切れんばかりの笑顔で返事をした。





「お魚ごひきください!」

 魚屋に着くと飛鳥は大きな声で店主に声をかけた。

「おー、元気な声のお嬢ちゃんが来たかと思ったら飛鳥ちゃんじゃないか。先生と一緒にお使いか?偉いなー」
「飛鳥、せんせーのおてつだいしてるの!」

 ムフー、と得意げな顔で言うと店主はガシガシと頭を撫でながら褒めてくれた。

「こんにちは」
「よぉ先生!今日は生きの良いのが入ってるからおススメだぜ」
「じゃあそれを五匹お願いするよ」
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