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【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】

第7章 空5 いかないで


 それはこれからも絶対に守っていかなければならない。

「……ツナ、大丈夫か?んなに思いつめるなって」
「…………あ……」

 山本の心配そうな声に綱吉はハッと顔を上げた。山本は勿論だが、獄寺も同じ表情をして心配そうにこちらを見ていた。
 二人にこんな表情をさせてしまうなんて、自分は一体どんな表情をしていたのだろうか……。どうしようもなく申し訳ない気持ちになって顔を曇らせてしまう。

「大丈夫ですよ、十代目!皆で探せば絶対に見つかりますから!」
「そーそー。それにもしかしたら拾ってくれた人が此処に戻ってくるかもしれないしさ。なっ?」
「……二人共…………」

 山本と獄寺の優しさに目尻が熱くなるのを感じて慌てて目を擦って結い紐探しを再開した。

「……ないね。猫さんとかが持って行ってないといいのだけど」

 ガサガサと垣根を分けながら京子がそう言う。懐中電灯の光を当てている飛鳥は何かを言う訳でもなく、ただただ無言のままだった。
 皆が結い紐を探してくれている。それがどれだけ有り難い事なのか分からない訳がない。とても嬉しい事である……筈なのに心が晴れない。それ所かどんどん曇っていくばかりだ。


 何が大切で何が大切じゃないのか。判断が上手く付かない。


 綱吉が連れて行かれてしまう?盗られてしまう?
 そんな事絶対にない。分かっている、分かっているのに……。

『――――飛鳥』

「…………っ!」

 心の中でモヤ付きがざわめきに変わっていく。――大丈夫、大丈夫なのだ。『この世界』は『あの世界』とは違い平和で安全な世界なのだ。
 『あの日』の様に目の前で連れ攫われて行く事も、いなくなる事も決して無いのだから。

(………………怖い、怖いよ……先生)

 結い紐一つで此処まで不安になってしまうのか。それとも新しい環境が不安にさせてしまっているのか。
 もういい、探してくれなくていい。『二人だけ』で探すから――。

「あっちの方探してみようぜ」

 山本が指さしながらそう告げ、この場所にはないのだと判断をして移動する事になった。
 足が鉛の様に重い。歩きたくないと身体が告げている、心が叫んでいる。

「飛鳥……?」

 歩き出さなかった為、綱吉がそっと近寄ってきてくれて言う。

「大丈夫だよ、絶対に見つかるから。ほら、皆も探してくれてるからさ」


 『皆』


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