【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】
第6章 空4 増えていく友人
飛鳥に頼んでくる理由はなんとなくだが理解出来ているし、断る理由なんか無ければ思い付かない。
「俺の怪我もあるけど、レギュラー一人捻挫しちまってよ。飛鳥が出てくれれば勝ち間違いないから頼む!」
「あー……ええっと…………」
本来ならば即了承してもいいのだが、最近立て続けに色々と起きているし結い紐を探したくて言葉に詰まる。
どうしようかと迷っていた所、ずかずかと銀髪の少年がこちらにやってきたのだ。見覚えのない少年に飛鳥が不思議そうに眺めていると山本はにぱにぱと笑顔を送り、綱吉は何やら困った表示になっている。
何なのだろうと思っていると山本が最初に口を開いた。
「よう、獄寺じゃないか」
獄寺と呼ばれた少年は山本の事をギラリと睨み付けながら飛鳥へと視線を移した。軽く睨み付けられた飛鳥だったのだが、特に気にならなかったので何も反応しなかった。
「ご……獄寺君」
控え目に口を開いた綱吉の発言にこの目の前にいるのが綱吉や京子が言っていた転校生なのだと理解した。
「綱吉。この人が?」
飛鳥が綱吉に声を掛けた瞬間だった。獄寺が物凄い勢いで噛み付いてきたのだ。
「なんだテメェ。十代目の事馴れ馴れしく呼び捨てしてんだ!」
「十代目?」
首を傾げる飛鳥に獄寺はますます噛み付いてくる。
「俺がいない間に十代目に媚売ろうなんてなんて図々しい女だ!」
「綱吉、話が見えない」
隣にいる綱吉に助け船を求めると慌てて綱吉は言った。
「ごご獄寺君落ち着いて!」
「十代目っ……!この女を庇うんですかっ !? 」
ショックを受ける様子の獄寺に綱吉は更に慌てて伝える。
「いやっ庇うとかじゃなくてね、飛鳥は…………」
わたわたとする綱吉を見て山本は笑いながら獄寺に言ったのだ。
「獄寺来た辺り飛鳥学校休んでたし、獄寺今来たから飛鳥の事何も知らないからなー」
「どー言う意味だ、テメェ」
へらへらとしている山本に青筋を立てて怒る獄寺を見て綱吉はやっと言う事が出来た。
「ごっ獄寺君っ!飛鳥はその………………俺の妹、なんだ……」
「…………………………へっ?」
綱吉の言葉に獄寺はこれ以上ない位に目を見開いてしまう。その脇では一切説明をするつもりがないらしい飛鳥が黙って見守っているのだった。