【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】
第6章 空4 増えていく友人
すたすたと教室を出ていこうとする飛鳥に綱吉は慌てて言った。
「あ、飛鳥っ !? 」
急いで後を追おうとする綱吉にゆっくりと伝える。せっかくの幸せを邪魔しない様にと。
「一人で大丈夫だよ、すぐに戻るから」
「あす……」
綱吉の返事も聞かずに飛鳥は教室を後にした。すぐに廊下に飛び出そうとする綱吉の声が聞こえたけれど、クラスメイトに話し掛けられたらしく、そちらの対応に追われた様で追ってはこなかった。
変わっていく日常……。
そして増えていく周りの人達…………。
「……………………」
山本の用事はいったいなんなのだろうかと考えながら、飛鳥は運動場へと向かって行った。
◆
「おっ!飛鳥じゃねーか!」
運動場へ来ると探す前に此方が見つけられたらしく、清々しい少年が此方へ走ってきた。まだ野球のユニホームに身を包んでいる相手に飛鳥は言う。
「京子に言われた」
「そーそー!飛鳥って笹川と仲良さそうだからさ、伝言頼んでおいたんだ!」
ニコニコと言う姿に無表情のまま話続けた。
「それで何の用…………山本」
尋ねられた山本はパン!と大きな音を鳴らしながら顔の前に手を合わせると言うのだった。
「明後日の野球部の練習試合入ってもらえねーか!」
何となくだが予想出来ていた内容に飛鳥は一切表情を変えずに答えた。
「部員は?」
「一人この間捻挫しちまってさ、出られなくなったんだよ」
「補欠は?」
「いや~~いるちゃーいるんだけどさ……ほら、前たまたま飛鳥に出てもらった時合っただろ?あの時の飛鳥の野球の上手さに補欠部員よりも良いんじゃないか、って話になってさー」
だから、な?と言わんばかりの山本に飛鳥は言う。
「綱吉次第」
「オッケーオッケー!ツナに話付けとけば問題ないんだよな?」
「うん」
はっきりと答えた飛鳥に山本は笑顔で言う。
「それじゃあホームラン期待してるぜ!」
もう参加する事が決定している言い方をしていたのだが、飛鳥は何も言わずに近くにある時計を見て時間を確認する。今日は余裕ある登校をしているけれど、そろそろホームルームが始まる時間になるから戻らなければ遅刻になってしまう。
飛鳥が時間を気にしているのに気が付いたのか、山本も時計を見て言う。