【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】
第5章 空3 少女の笑顔
そう伝えてくる飛鳥に綱吉は首を振りながら言った。
「そうだけど、そうじゃない!」
完全に綱吉の言いたい事が理解出来なくていると綱吉は話し出した。
「リボーンの奴が来てから飛鳥と一緒にいる時間が減って…………どんどん飛鳥が遠くに行っちゃってる気がしてきて……話したくても話が出来なくて……それで…………」
ギュッと抱き締める力を強めながら、綱吉ははっきりと言う。
「飛鳥、凄く会いたかった」
それだけ言って何も言わなくなった綱吉にしっかりと抱き付いて飛鳥も答えた。
「私も、会いたかった……綱吉」
それだけでもう十分だったのか。もうこれ以上は必要ないと言葉を口にしなかったのだが、ふと綱吉が声を出した。
「あれ?飛鳥髪の毛…………」
「え?」
そう言われて綱吉から抱き付く事を止めると綱吉も止めていて、自分の髪の毛がぱらぱらと流れてきていて、何が起きたのか理解出来た。
「結い紐が…………」
確かに髪の毛を縛っていた筈の右紐が無くなっていたのだ。
「飛鳥、すぐに探しに行こう!」
座り込んでいる飛鳥を立ち上がらせながら綱吉は尋ねてくる。
「何時まで合ったか覚えてる?」
「ついさっきまで…………あ……」
そう言えば神社を走り去る時、何時もと違う鈴の(ruby:音:ね)を聞いていた。
「飛鳥?」
「…………神社の前で落としたかも」
「並盛神社?」
「うん」
はっきりと頷くと綱吉は言う。
「じゃあ急いで行こう!きっと落ちてるよ!」
足早に二人は神社に向かっていった。その途中に綱吉から最近学校で合った事を教えてもらった。そしてやはりマフィア関連での事も起きていたと言う事も…………。
「ない…………ね」
神社階段の前をくまなく探しているのだけれど、何処にもなく、飛鳥は小さく呟いた。
「きっとちゃんと探せてないだけだよ!もっと探そう」
見つける事を諦めない綱吉に飛鳥は思い当たる事を伝えた。
「あのね、綱吉。私此処で人にぶつかってその後すぐに落ちた様な音聞いた」
確かにあの時、走り去った後に鈴の音を聞いた記憶が残っている。だから此処で落としたと言うのが一番あり得る。
そして…………。
「もしかしてその人が落としたのに気が付いて拾ったのかも!飛鳥、その人の顔覚えてる !? 」