【クロスオーバー夢小説】ソラのコ【REBORN×銀魂】
第4章 空2 崩れた日常
家に帰った飛鳥と綱吉は別々に過ごしていた。綱吉は自室で過ごし飛鳥は居間で奈々と過ごしていた。
「家庭教師?」
「そう、今日ポストにチラシが入っててねツナにって頼む事にしたの」
ルンルンと上機嫌で話す奈々の事を飛鳥は相変わらずの無表情で見ていた。その側には二匹の動物がピッタリとくっついていた。
一方は体高三十センチ程の緑色の鳥。頭に長い羽根があるのがチャームポインの様だ。
もう一方は体高六十センチ程の薄紫色の犬。尾が二本あるのが自慢。
見ての通り普通の動物ではなかった。
それでも沢田家では家族として受け入れられていて、飛鳥に懐いている。そんな二匹の相手をしている飛鳥の表情は無表情ではなく、どことなく柔らかい表情になっている様に見えた。
「アーちゃんがいるのだけれど少しでもツナがいい方に行けたらってね」
綱吉に家庭教師がつくのが余程嬉しいらしいのだが、飛鳥にはいまいち分からなく不思議そうに首を傾げる。
プルルルル
「あら?電話だわ」
鳴る電話を取り話が終わると奈々は言った。
「アーちゃん、また学校途中で帰っちゃったの?今先生から電話が来たわよ」
電話の相手は担任だったのか、と思いながら飛鳥は答えた。
「綱吉が帰る言ったから」
そう、ただ綱吉の意思に従ったと言う飛鳥に流石の奈々も困り果てた。飛鳥が綱吉の事を慕っている事は知っているけれど、たまに行き過ぎていると思う事も合った。
「……アーちゃんにもお願いした方がいいかしら?」
ボソッと言いながら飛鳥を見れば、何事も無かった様にお茶を飲んでいた。
「とりあえずツナにも話してくるわね」
「うん」
トントンと階段を上りながら話をしている奈々の声を聞いていた所、玄関のチャイムが鳴り響いた。
「…………」
自分が出るしかないと玄関へ向かい、ドアを開けると誰もいなかった。
「…………?」
おかしい、確かにチャイムが鳴ったのにと思っていると足元から声がしたのだ。
「ちゃおっス」
声のする方へとゆっくりと視線を落とすと、そこには一人の赤ん坊が。真っ黒なスーツに真っ黒な帽子に小さなスーツケース。
それは異様な光景だった。どうして赤ん坊がここに一人でいるのか。何故スーツを着ているのか。
何故そんな人の事をマジマジと見てくるのだろう。